結論から先に言うと糖質制限では蜂蜜は食べない方が良いです。蜂蜜の100g当たりの糖質は79.7gです。蜂蜜の糖質量は小麦粉とほぼ同じ量ですが、これを人に言うと驚かれます。「蜂蜜=甘い 、小麦粉=甘くない」というイメージがあるからでしょう。
100g換算では分かりにくいので、大さじ1杯(18g)の糖質量に直しますと蜂蜜の糖質は14.3gほどあります。たったこれだけで一番厳しい糖質制限の1食分の糖質許容量(糖質20g以下)にほぼ達してしまいます。もちろん緩い糖質制限食でも蜂蜜だけで14gの糖質を摂るのはあまりにも多すぎます。
[糖質制限食の基準]
〇厳しい糖質制限の1日の糖質摂取量は60g以下(1食20g以下)
〇緩い糖質制限の1日の糖質摂取量は70gから140g(1食23.3gから46.6g)
蜂蜜のGI値は約50から約90と高いですので、一般の人、糖尿病の人問わず、血糖値が急激に上がりやすくなります(GI値については「血糖値を上げやすい高GI食品とは」を参考に)。
蜂蜜に関するGI値は他のサイトで色々紹介されていますが、ほとんど怪しい数値です。正確なGI値を知りたい人はシドニー大学のGI値データーベースを見てください。ここで調べると蜂蜜のGI値を調べると約50から約90と幅があることが分かります。
蜂蜜の糖質とは
蜂蜜の糖質はブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、スクロース(ショ糖)、マルトース、ガラクトースが数種類合わさったものです。配分として多いのがブドウ糖と果糖で全体の7割から8割ほどを占めます。
ブドウ糖のGI値は約100、果糖は約15、スクロース(ショ糖)は約60ですが、この配分がどの花から蜜を集めたかで変わってしまうのです。アカシヤの蜜が一番GI値が低い(血糖値の上昇が緩やか)と言われています。蜂蜜製造会社のサイトには「アカシヤから取った蜂蜜のGI値は32で、他のレンゲなどから取った蜂蜜より低い」と書いてありました。何かの文献を参考にしているようですが、これが事実だとすると他の種類の蜂蜜よりもマシでしょう。
しかし、GI値とは健康の人が食べるときの参考にはなりますが、糖尿病の患者にはあまり意味がありません。糖尿病の場合、GI値が多少低い蜂蜜であろうと血糖値が急激に上がります。ですので、GI値が低い蜂蜜であれば食べても良いと勘違いしないでください。
結論としては糖質を摂るときにはGI値ではなく糖質の絶対量から判断してください。食品100g当たりの糖質が5g以下であれば「低糖質」と判断しても大丈夫ですので、この基準に合っている食材を食べましょう。
[参考記事]
「糖質制限食で食べてもいい野菜、ダメな野菜」
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