この記事は30代の女性に書いていただきました。
…..
1、きっかけは、35歳で診断された糖尿病。
私は女性です。35歳のときに、検診で高血糖と分かり、その後の精密検査でHbA1Cが6.8パーセントで、糖尿病と診断されました。当時の体重は74キロ(身長150センチ)。もちろん、太りすぎていることは分かっていました。
[糖尿病]
①早朝空腹時血糖値
=>126mg/dl以上②食後2時間血糖値(75g経口ブトウ糖負荷試験で判定)
=>200mg/dl以上③HbAlc値
=>6.5%以上
そもそも、血縁者である父や祖母が糖尿病でしたので、いつか糖尿病になるだろうな…とは思っていましたが、こんな若さでなってしまうとは想像していなかったため、診断を受けたあと3日くらいは絶望してしまいました。
実は、私自身が医療関係の仕事をしていたので、糖尿病の患者さんとはたびたび接していたのです。またある程度知識もあったので、ひとたび糖尿病になってしまったら、網膜症などの合併症や、インスリン注射や薬を使うことなど…詳しく知っているだけに落ち込みました。
しかし、私にはまだ小さい子どもが2人おり、まだまだ体調を崩していられない!せめて子どもが20歳になるまでは死ねない!とも考えました。ただ、まださほど状態が悪くないので、主治医との相談の上、まずは食事と運動療法での改善を目指すことになりました。
2、食事療法しなきゃ…でもお腹いっぱい食べたい!
私が勤める病院には栄養士がおり、糖尿病の患者さんに対してもたくさん指導しています。私も以前、聞いたことがありましたが、基本的には「適量をバランスよく食べること」という内容です。ただ…(医療関係者なのにこんな発言してしまいますが)私には、ちょっとハードルが高いんです。
栄養士が勧める食事って、レシピ本みたいに理想的なんですよね。でも、私は育児や家事で忙しいのと、そもそも料理が苦手。病院でくれたレシピ本みたいになんて、なかなか作れません。
さらに、大食漢なのと、ストレスで食べるタイプなので、そんな理想的な食事なんて、できない!お腹いっぱい食べたい!と思ってしまいました。そんなズボラでダメな私が、何とか楽に体重を減らし、血糖値を良くする方法はないかとインターネットで検索して、見つけたのが「糖質制限」でした。
3、ゆるめに糖質制限することに。
糖質制限は結構流行ってきていたので、インターネットの情報は色々ありました。特に、よく目にしたのは「江部康二先生」というドクターのお名前だったので、江部先生のホームページも拝見しました。
しかし、こちらの先生が言われるように厳密には、私はできそうにありません。人によっては厳しい糖質制限(1日60g以下)もできるのかもしれませんが、私は一人暮らしでは無いし、無理かな~と思い、もっと緩いルールでやってみることにしました。
また、たまたま、当時新しく入ってきた職場の同僚が、「夜だけご飯(お米)を止めて痩せた」という話も聞いてましたので、参考にしました。
4、私の糖質制限…工夫と発想の転換
まず、私は35歳ですので生理があり、ホルモンバランスにより痩せやすい、痩せにくい時期があるため、痩せやすい時期である生理直後から始めました。
1~2週間は、一回の食事に白飯を50g(いつもは多分150gくらいは食べてた)をきちんとデジタルの料理用はかりで量って食べていました。茶碗に入れると、ホントに少ないです。ただ、大食漢の私には、お茶碗に小盛のご飯というのは気分的に耐えられず(笑)、思いついたのが、ワンプレートの食事にすること。よく、カフェのランチなどで出てくる、あのワンプレートのオシャレな感じを目指しました。
大きめのお皿やオーバル(ラグビーボールみたいな形の楕円形の大皿)に、ご飯、お肉、野菜といった感じで並べ、他にお味噌汁やお茶も添えました。
ちなみに、野菜や海草、きのこ類はたくさん摂った方がいいと思いましたが、毎日料理している暇がなかったので、土日に作り置き食を作って少しずつ食べました。良く作っていたのは、きのこの炒め物、もやしのナムル、切り昆布の煮物、紫キャベツの酢漬け。
特に紫キャベツは今も良く作ります。これは、あるとき糖質制限中に大好きな「スターバックス」で食べるものに困り、カロリーや成分を調べていて、「サラダラップ 根菜チキン」(ラップサンド)なるものに目をつけて食べたところ美味しかったことがきっかけです。サンドに入っていた紫キャベツを酢漬けにして作ったところ美味しかったのです(クックパッドなどで、ザワークラウトという名前で出てきますが、砂糖は入れずに作ります)。食事が一気に華やかになるので、にんじんなども一緒にスライサーして入れています。
ほかには、納豆や枝豆、千切りキャベツやレタスなんかも、料理をほとんどしなくても食べられるので重宝しました。豆腐や、鶏ハム(今はサラダチキンともいう)も、作りやすく食べやすいです。
4、外食について
我が家は週末に外食することが多いのですが、外食だと食べるものに困ることがあります。特にラーメン屋さんとかだと食べるものがほとんどなかったり…(泣)
なので、できるだけイオンなどショッピングモールのフードコートでサラダを買って食べたり、可能なところにはお弁当を持参したりしてました。どうしても無理なときは、野菜入りうどんやラーメンの具だけ食べて、麺は子どもや夫に食べてもらうこともしました。
5、体重、血糖値の変化
そのようなことを3~4カ月続けて、74キロだった体重は、一時期15キロ痩せて59キロまで減少。血糖値が正常値まで下がり、さらにHbA1Cも5.3パーセントまで下がりました。ちなみにこれは、糖質制限だけではなく、ほぼ毎日1日1万~2万歩のウォーキングも合わせて行っていたからこその結果です(仕事中5000歩、通勤5000歩、ウォーキング夜5000歩、みたいな感じです)。
ただ、運動だけではこれだけ痩せることは不可能です。ですので、8対2くらいの割合で糖質制限のおかげです。
6、その後の経過
実は、この糖質制限とダイエットのあと、リバウンドして元に戻ってしまいました。
理由は
〇残業で忙しく、糖質に気を遣う時間がなくなってしまったこと
〇北国に住んでいるので冬で雪が降り、ウォーキングができなくなったこと
〇ウォーキングで腰を痛めたこと(2万歩以上歩いたり無理したことで)
やはり、食事で暴飲暴食し運動も継続(両方むりでもせめてどちらか)しないと、太ってしまいますし、せっかく下がった血糖値もだんだん元通りになってきています。
7、ほどほどの糖質制限がおすすめ
私は糖尿病の改善のために、必要があり糖質制限をしました。色々あり止めてしまいリバウンドしてしまったのですが、最近また、ゆるーく糖質制限をしています。やはり、体調は調子よくなっています。
リバウンドした一ヶ月くらい前はお菓子やらチョコやらをストレス食いしていたときは、低血糖のような症状(ふらふらしたり、頭痛などもあり)を起こしていました。これはグルコーススパイクという血糖値の急降下によるものです。やはり、糖尿病の人は糖質を制限すべきとこの時思いました。
人によっては、ダイエットのためにキツい糖質制限を考えているかもしれませんが、厳しい糖質制限はお勧めしません。私のようにリバウンドする可能性があります。
私のように「糖尿病だけとまだ薬を飲まずに様子を見ている人」は、少し厳しめにやってみるのがいいのではないかと思います。やはり、最初にお伝えしたように網膜症などの糖尿病性の合併症が怖いからです。
最近は、コンビニや、いろんなメーカーから糖質オフの食品も出ていますから、気軽に始められます。自分に合った糖質量で行うことをおすすめしたいと思います。
[参考記事]
「糖尿病とはどんな病気か。基準値、合併症、予防など」
LEAVE A REPLY