Read Article

広告

なぜ糖尿病になると痩せるのか。そうなる前に糖質制限をすべき

 

 ダイエットをしていないのに痩せる理由は病気が第一に挙げられますが、一番身近な病気で言えば糖尿病です。糖尿病はサイレントキラーと呼ばれているように気づかぬうちに体を蝕みます。

 なぜ、糖尿病になると痩せるのか。理解するためにはインスリン抵抗性の理解が必要です。インスリン抵抗性とは「インスリンが機能していない現象」です。インスリンには血中の糖分を細胞に取り込ませたり、さらには筋肉などに糖質を保存させる役割があります。インスリンにこういう役割があるからこそ、血液中の糖質が減って、血糖値がずっと高い状態のまま続くことはないわけです。この役割が上手く機能しないことをインスリン抵抗性と呼んでいます。

 ではインスリン抵抗性の原因は何か。原因は色々ありますが、その一つに肥満があります(他には遺伝やストレスなどがある)。太り過ぎて脂肪が溜まりすぎることでインスリンの効きを悪くしているのです。インスリンが役割を果たせないことで細胞に本来取り込まれる糖分が血中に溢れ、体はエネルギーを貰えなくなります。そうすると当然、痩せてきますし、疲れやすくなります。

 こういう状態になっているということはかなり糖尿病が進行していると言ってもいいです。最近まで太っていたのに痩せてくるものだから、「あれ変だぞ」と思い、病院に行ったところ、糖尿病だと分かった人も多いのです。

広告

インスリン抵抗性を防ぐために

 ですので、インスリン抵抗性によって痩せてくる前に、太っている人であればダイエットをすることが大切です。先ほども言いましたようにインスリン抵抗性と肥満は大きな関連性があります。ですので、痩せることでインスリン抵抗性が改善する可能性があるのです。

 一番いいダイエット法は糖質制限です。そもそも、インスリン抵抗性があるということは糖尿病or糖尿病の境界型なのですから、糖質の制限は必須です。血糖値を上げないようにしながらダイエットをするためには糖質制限しかないのです。血糖値の状態が良くなるだけではなく、さらに、糖質制限によって脂肪が減る効果が期待できます。通常の食事ではお米などから得られる糖質をエネルギーにしますが、糖質制限の場合、それだけでは足りないので脂肪を分解してエネルギーを得ようとします。こういう理由から痩せるわけですが、インスリン抵抗性の原因である脂肪を減らせるわけです。

 インスリン抵抗性があるのに通常の食事をしていた場合、どうなるのか。インスリン抵抗性が起こるとただでさえインスリンの分泌量が増えるのに、さらに糖質の多い食品を摂るということは膵臓(インスリンを分泌する器官)を酷使することになります。そうすると徐々に膵臓の機能が弱ってきます。最終的にはインスリンの分泌が少なくなるか、全くされなくなるので、インスリン注射でインスリンを補わざるを得なくなります。

 では痩せたり、インスリン抵抗性が無くなったからと言って糖尿病が治ったのかといえばそんなことはなく、基本的には治らない病気だと思ってください。糖質制限で有名な江部先生も実は2型糖尿病なのです。もちろん、糖質制限を指導する前の生活習慣が原因で糖尿病になってしまったわけですが、今でも後遺症は残っています。膵臓は一度壊れたら、回復することはないので、甘い物を食べると正常の人と比べて血糖値が急激に上がってしまうのです。どれだけ膵臓が壊れているのかで血糖値の上がり具合が変わってきます。

 ですので、江部先生でさえ糖質制限は一生続けなくてはならない食事法なのです。糖尿病になる前に気づけた人は本当にラッキーだと思います。私も健康のために糖質制限を始めて2年が経ちますが、中性脂肪も少なく、便秘もなく、尿酸値も低く、全く問題がありません。もちろん、筋肉量も減っていません。

 皆さんも糖質制限で痩せる目標を達成したら、今度は健康になるという目標を持って糖質制限を続けてください。

[参考記事]
「糖尿病に気づいた理由は体重が2ヶ月で15kg減少したこと。HbA1cは12.7」

URL :
TRACKBACK URL :

LEAVE A REPLY

*
*
* (公開されません)

Return Top