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糖質制限食で食後血糖値はどれくらい上がるの?

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糖質制限食は元々糖尿病を治療するために開発された食事法ですので、血糖値の上昇を抑えるには抜群の効果があります。

血糖値を直接上げるのは糖質だけですので、糖質の摂取量が少ない糖質制限食はもっとも糖尿病の治療食として適しています(1型糖尿病の場合にはタンパク質も血糖値を上昇させる可能性があります)。

まず、頭に入れておいて欲しいことは糖尿病の基準値です。

[空腹時血糖値]
・110mg/dl未満は正常型
・110mg/dl~125mg/dlは境界型
・126mg/dl以上は糖尿病型

[食後2時間血糖値]
・140mg/dl未満は正常型
・140mg/dl~199mg/dlは境界型
・200mg/dl以上は糖尿病型

健康な人は通常の食事を食べていても、空腹時の血糖値は110mg/dl未満、食後2時間の血糖値は140mg/dl未満になります。

「境界型」というのは「もう少しで糖尿病になりそうな人」で、糖質が多い食生活を送っているといずれ糖尿病の仲間入りになります。

問題なのが糖尿病型です。

糖尿病型の人の血糖値の上がり方は正常型の人とは違います。

正常型の人は1gの糖質を摂ると血糖値が約1mg上がるのに対して、2型糖尿病の人は約3mg上がります。

では実際に糖質制限ではない通常の食事をした場合、どれくらい血糖値が上がるのかを見てみましょう。

日本人の1日の糖質摂取量は約300mg前後ですが、1食で計算すると100gです。

100g(1食分の糖質量)×1g(健康な人の糖質1g当たりの血糖値の上昇)で計算すると正常型の人で100mgの血糖値の上昇が生じます。

食後血糖値が100mg上昇しても140mg/dl未満なので、正常型の人は問題ありません。

上記と同じ条件で、2型糖尿病の人の血糖値を計算すると

100g(1食分の糖質量)×3g(2型糖尿病の人の糖質1g当たりの血糖値の上昇)で計算すると300mgの血糖値の上昇が生じます。

食後血糖値が200mg/dl以上の場合は糖尿病型ですので、完全にアウトです。

糖尿病なのにこんな糖質が多い生活をしているといずれは合併症が生じます。

例えば目の失明(糖尿病性網膜症)、足の壊疽(糖尿病性神経障害)、腎臓機能の低下(糖尿病性腎症)です。

脅かすわけではないですが、糖尿病性網膜症による失明は年間約3000人、糖尿病性神経障害による足の壊疽は年間約1万人(参考記事「糖尿病による足の切断は年間1万人」)、糖尿病性腎症による人工透析は年間約1万5000人です。

なぜ、このような合併症が生じるのかと言えば「糖質過多により血管が損傷」を受けるからです。

血管の内皮が傷を受けることでどんどんコレステロールなどが張り付いてしまい、血管が徐々に狭くなっていきます。

それにより、目や足などの血液の流れが悪くなり、失明や壊疽が生じるという訳です(参考記事「食後血糖値が高すぎる人は心臓病で死にやすい」)。

糖質制限食の場合にはどれくらい血糖値を上げるのか。

糖質制限食の糖質の摂取基準は

〇1番厳しい糖質制限食で1日60g(1食20g以下)以下

〇緩い糖質制限食で1日70gから140g(1食23.3gから46.6g)

というのが大よその目安です。

緩い糖質制限食の糖質上限値(46.6g)で血糖値の上昇を計算すると

[健康な人]
46.6g(緩い糖質制限の1食分)×1mg(健康な人の糖質1g当たりの血糖値の上昇値)=46.6mg

[2型糖尿病の人]
46.6g(緩い糖質制限の1食分)×3mg(2型糖尿病の人の糖質1g当たりの血糖値の上昇値)=139.8mg

となり、両方とも140mg/dl未満に収まります。

しかし、これはあくまで目安の数値であり、実際に2型糖尿病の人は1食の糖質量を20g以下にしたほうが食後2時間の血糖値は140mg/dl未満に収まりやすくなります。

境界型の人は20gにプラス10gほどの糖質を摂っても140mg/dl未満に収まる人が多いです。

このように糖質制限食は糖尿病に関しては高い効果を発揮しますので、糖尿病の治療食として取り入れてたほうがいいです。

今の標準的な糖尿病食はカロリー制限食ですが、糖尿病の合併症の数から判断すると効果をあげているようには見えません。

アメリカの糖尿病学会はカロリー制限食に加えて糖質制限食や地中海食なども糖尿病の標準食として認めていますので、日本糖尿病学会ももう少し柔軟になってもいいのではないかと思います。

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