糖質制限を実践中の人にとって市販の弁当はなかなか食べることはできません。なぜなら、ほとんどの弁当にお米や麺類が使われているからです。このお米や麺類が弁当の糖質量の大半を占めています。
ではお弁当の糖質量はどれくらいあるのか。お米が入っているお弁当であれば種類問わず100gを超えます。これは糖質制限をしている人にとっては厳しい糖質量です。
[糖質制限食の基準]
〇厳しい糖質制限の1日の糖質摂取量は60g以下(1食20g以下)
〇緩い糖質制限の1日の糖質摂取量は70gから140g(1食23.3gから46.6g)
しかし、全ての弁当が食べられないわけではなく、最近では糖質制限用の弁当が売っています。もちろん、コンビニやスーパーで売っているわけではなく、通販です。今回、私が購入したのはおたるダイニングの「ナポリタン&ハンバーグ弁当」です。冷凍で送られてきたので、コチコチに凍っています。これを電子レンジで解凍して食べます。
中身は「ナポリタン、ハンバーグ、白身魚の揚げ物、カリフラワーとハムのソテー、インゲンと人参のソテー」です。
この弁当にはどれくらいの糖質量が含まれているのかと言うとたったの15gです。厳しい糖質制限が1食20g以内ですので、この基準をクリアしています。恐らく、厳しい糖質制限を意識して商品開発をしていると思います。私はこの弁当と一緒に野菜サラダを食べましたが、それでも20gくらいの糖質量に収まります。
糖質制限用の弁当の秘密
何でこんなにも糖質量が少ないのか。それぞれのメニューの糖質量を見てみましょう。
まずはこの弁当に入っているナポリタン(内容量110g)ですが、糖質量は8.2gです。通常のナポリタンの糖質量は110g当たり約23gですので、その差は3倍になります。通常の麺の材料は小麦粉ですが、ここでは大豆粉を使っています。これが糖質量を少なくする秘訣です。小麦粉の糖質量は100g当たり70gを超えますが、大豆粉は10gちょっとです。糖質量に7倍もの差があるのです。
次にハンバーグについてですが、この弁当に入っているハンバーグ(内容量60g)の糖質量は2.1gです。通常のハンバーグの糖質量は60g当たり7.4gです。その差は3倍ちょっとあります。普通のハンバーグは「つなぎ」にパン粉や澱粉を使っているのですが、低糖質のこちらのハンバーグは大豆粉や小麦ふすまを使っています。これが糖質量としての差に表れています。
そして、次に白身魚の揚げ物についてですが、魚は「たら」です。たらの糖質量は100g当たり0.1gですので、相当少ないです。これは魚全般に言えることですが、糖質量はどれも少ないです。しかし、揚げ物となると話が違っていきます。衣に糖質量が多く含まれるからです。下の写真のたらの揚げ物の糖質量は60g当たり2.3gです。通常の魚の天ぷらの糖質量は60g当たり約5gくらいです。その糖質量の差は約倍くらい。
カリフラワーとハムのソテー(写真左)とインゲンと人参のソテー(写真右)の糖質量はそれぞれ1.9g、0.9gです。カリフラワーとハムのソテーの糖質量が意外と多いので調べてみましたが、スイートコーンが入っていました(写真は写っていないですが)。とうもろこしの糖質量は1本(150g)当たり20gもあり、糖質制限では通常食べません。
以上の食材を全て合わせて15gの糖質量ですので、糖質量の割には食べ応えはありました。
味の感想
最後に味の感想ですが、ナポリタンは通常のナポリタンと同じ味ですので、誰でも満足できると思います。ハンバーグは大豆粉が入っているので、どことなく大豆感が感じられます。通常のハンバーグの方が美味しいですが、糖質制限用の弁当としては合格だと思います。白身魚の揚げ物や野菜のオカズは通常と変わりなく、美味しかったです。
この弁当を食べて思ったことは通常のメニューと同じ味を求めてはいけないということです。例えば「ナポリタン&ハンバーグ弁当」に入っているハンバーグに関しては、ハンバーグではなく、「新しい食べ物」だと思って食べればいいのです。これは他の糖質制限用の食品にも言えることです。ローソンのブランパンなんて正直、美味しくないですが、「糖質量が少ないパンのような食べ物」として食べるべきです。
サプリメントでも青汁でも美味しくないけど皆さん飲んでいますが、これは健康のためですよね。だったら、糖質制限用の食品に関しても「糖尿病を予防するため」「痩せるため」という目的意識を持てば多少美味しくなくても、満足はします。この弁当が美味しくないと言っているわけではなく、1食15gの糖質量でここまでの味を出せるのは大したものですよ。フォローになっていますか?
まーでも、欲を言えばもう少し安ければ嬉しいですね。この弁当は980円するので、これが600円くらいで買えれば大満足なのですが。そこは需要と供給の関係で、これからもっと糖質制限を実践している人が増えれば安くなるのでしょう。
[参考記事]
「糖質制限を実践中でも食べられるパスタ」
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