所得が低いほど炭水化物の摂取が多い
厚生労働省の「平成 26 年 国民健康・栄養調査結果の概要」によると年収が低い人は野菜や肉よりも穀物を多く食べる傾向にあります。
穀物消費量(男性の場合)は
年収600万円以上が494.1g
200万円以上から600万円未満が520.9g
年収が200万円未満が535.1g
と年収が下がるにつれて米やパンなどの炭水化物の消費が増えていることが分かります。
穀物の消費が増えるということは野菜や肉や魚の食べる量が相対的に減っているということです。
野菜の消費量(男性の場合)は
年収600万円以上が322.3g
200万円以上から600万円未満が288.5g
年収が200万円未満が253.6g
肉の消費量(男性の場合)は
年収600万円以上が122.0g
200万円以上から600万円未満が111.0g
年収が200万円未満が101.7g
年収が下がるにつれて野菜と肉の消費量が落ちていることが見て取れます。
雇用者数6000万人に対して「年収が200万円以下の人」は1000万人ですので、6分の1が炭水化物中心の食生活を送っているということです。
炭水化物中心の食生活の問題点
炭水化物中心の食生活の何が問題なのかというと肥満になりやすいことです。「平成 26 年 国民健康・栄養調査結果の概要」を読むと低所得の人ほど肥満が多い傾向が見て取れます。
肥満者の割合(男性の場合)は
年収600万円以上が25.6%
200万円以上から600万円未満が27.7%
年収が200万円未満が38.8%
この数値と前の章で紹介した数値を合わせると「所得低い=炭水化物の摂取が多い=肥満」という結論が導き出せます。肥満になるということは糖尿病になる可能性も増えますので、「所得低い=炭水化物の摂取が多い=肥満=糖尿病」となり、結局は「所得低い=糖尿病」という結末を迎えます。
韓国の亜洲大病院の調査でも年収が低い人ほど糖尿病になるリスクが高くなるという結果が出ていますので、糖尿病と低所得は確実に関連があります。
これは個人レベルだけではなく、国レベルでも当てはまります。ラヴァル大学の研究では先進国よりも発展途上国の人の方が糖尿病患者が多いというデータを発表しています。
糖尿病は肉などの贅沢品を食べているからではなく、むしろ逆で炭水化物という安い食材を摂りすぎているからということを覚えておきましょう。
[参考記事]
炭水化物の比率を減らそうと思って無理やり安い肉を食べるのはかえって良くありません。ブラジル産の鶏肉のように外国産の肉は安く売られている場合が多いですが、成長ホルモンがたくさん使われていますのでお勧めできません(参考記事「ケンタッキーの鶏肉を食べたら胸が大きくなった男性」)。
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