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炭水化物を溶かす酵素を飲めば痩せるって本当?

 

 何気なくサイトを見ていたら、「炭水化物を酵素で溶かす」というキャッチフレーズの商品が目に留まりました。芸能人が愛用している、雑誌で取り上げられている、100万袋売れている、医学博士推薦と宣伝をしている商品です。名前は言えませんが、「炭水化物を酵素で溶かす」と検索すれば出てきます。

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本当に効果あるの?

 炭水化物と言えばお米、パン、麺類が中心ですが、これらを胃の中で溶かす効果が、この商品(酵素)にはあるそうです。いやいや、待ってくれ。消化を良くしたいのであれば「何回も噛んで、唾液を出すこと」。唾液に含まれる天然の酵素が炭水化物を分解します。しかも、無料です。それと大きな真実として食べ物の酵素を摂っても胃で分解されてしまうので、体内にある酵素の代わりにはなりません。

 現にこの酵素商品の販売ページに「この酵素は体内で炭水化物を分解することを証明できません」と言っちゃっています(笑)これを書いておけば苦情が来た時に「証明できていないって書いてありますよね?」と言えてしまうのです。

 まーこれは置いておいて、次に進みましょう(笑)炭水化物をこの商品(酵素)で分解できたとしましょう。炭水化物を溶かして痩せるという効果を期待して100万袋も売れているわけですが、ここで私は?になります。炭水化物を溶かしたからと言って、ダイエットになるなんてことはありません。

 このサイトをよく見ていただいている人はご存知ですが、炭水化物は糖質+食物繊維です。炭水化物を分解できた時には血中にブドウ糖が増えていくわけですが、この時にインスリンというホルモンが分泌されます。このホルモンの作用でブドウ糖は細胞に吸収されてエネルギーとして使われたり、筋肉に貯蔵されたりし、それでも余った場合には脂肪になります。

 炭水化物を効率よく分解すれば逆に太るわけです。汚い話ですが、トウモロコシを良く噛まないで食べると、便にトウモロコシの粒が分解されないで残っている時がありますよね。この場合は分解されていないので、当然血液中にはブドウ糖は増えません。ですので、太りようがありません。炭水化物を分解するから痩せるという論理は破綻しているです。

ダイエットに近道はない

 〇〇を飲んで痩せたという商品は、全てとは言いませんが、嘘が多いです。今までの食事を変えないで、〇〇を飲めば痩せるなんてあるわけがないのです。どんな栄養成分を飲もうと糖質の多い食事をしていると中性脂肪がたんまり付くことは目に見えています。

 ですので、ダイエットに近道なんてないのです。糖質を減らしたり、運動したり、腸内環境を整えたり…という地道な努力が必要で、何かを飲んで痩せるなんていう夢の国の物語は存在しません。

 余談ですが、体内の糖化を防ぐサプリも売られていますが、こんなものにお金をかけるくらいなら初めから糖質の摂取量を減らせばいいだけです。

※糖化とは糖質とたんぱく質が結びつくことですが、これによってコラーゲンが壊れたり、血管がもろくなったりします。つまり、体内が糖化すると老化を早めます。

[参考記事]
「糖化を防ぐサプリメントは買うな。その理由とは」

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