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炭水化物は中毒性を持っている

 

 炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものだと「炭水化物とは」で説明しましたが、この中の糖質が中毒性を持っているのです。ポイントは「快楽」です。

 糖質中毒と麻薬中毒(タバコも同じ)は同じ原理で発生すると言われており、それは脳の中のA10神経系が関わっています。A10神経系は「欲望が達成された時」や「欲望が達成されたと想像できる時」にドーパミンを分泌させて快楽を与えます。

 これを糖質中毒に当てはめると例えば「ケーキやお菓子を食べている時」や「コンビニでケーキやお菓子を選んでいる時」ということです。ケーキ屋さんでケーキを選んでいる時ってワクワクしますが、これはドーパミンが分泌されているからです(食べてもいないのに想像だけで)。

 この快楽を覚えているがゆえに、甘いものを食べたいのに食べられない時にはイライラして不快を感じます。そして、しまいには我慢できなくなってコンビニに買いに行ってしまうなんてことになります。これはまさに「中毒」という名にふさわしい行為です(タバコを吸いたくて仕事中に抜け出して一服するのと同じ)。

 ラットの実験で「コカインと砂糖、どちらが中毒性が強いのか」を調べていますが、砂糖という結果が出ています。それほど糖質は麻薬性が強いのです。この実験ではさらにコカインによる中毒が起こっているラットに「砂糖もしくはコカインのどちらかを選ばせると砂糖を選んだ」というのです。恐るべし砂糖!

 なぜ現代人は糖質の呪縛から抜けることができないのか。理由は簡単で「簡単に買えるから」「安いから」です。コンビニに行けばお菓子も売っているし、ジュースも売っている。糖質が切れる前に買えてしまうので、自分が糖質ジャンキーであることに気付かないのです。

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糖質は食べても害はない?

 「別に甘いものを食べても害がないのでいいではないか」と思う人がいるので忠告をしますが、糖質を摂りすぎると動脈硬化になりやすくなります。糖質を摂りすぎると血管の中に「終末糖化産物」という物質ができるのですが、これが血管を傷つけ、固くしてしまいます。その結果、起きてしまうのが脳梗塞や心筋梗塞などの病気です。

 その他にも、糖質の摂りすぎは糖尿病の原因にもなりますので、日本人のように1日300g以上の糖質を摂ることは止めた方がいいというのが私の意見です。糖尿病患者が年々増えているのも、糖質の摂り過ぎにあることは明白ですので、なぜ皆さん気づかないのかが不思議でなりません。

 糖質制限食のことを批判する人は多いですが、もっと批判されるべきは一般人の糖質摂取量の多さではないでしょうか(お米、パン、麺類などの炭水化物の摂り過ぎ)。

 糖質の中毒性は麻薬中毒と同じで、破滅的な結果をもたらすことを忘れないでください。

[参考記事]
「糖質制限で日清のカップラーメンは食べられるか?全種類を較べてみた」

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