糖質制限をしていない通常の日本人は1日にどれだけの糖質を摂っているのか。
平均すると1日に約300g前後です。これは食事に占める糖質の率でいうと60%ほどになります(これは糖尿病の人が食べるカロリー制限食と同じ糖質量)。
では糖質制限を行っている人はどれくらいの糖質を摂っているのか。
〇一番厳しい糖質制限で1日60g以下(1食20g以下)
〇緩い糖質制限食で1日70gから140g(1食23.3gから46.6g)
これが標準的な糖質制限の定義ですが、山田悟先生(糖質制限の第一人者)の糖質制限食の基準はもう少し緩くて3食の食事で60gから120g、オヤツで10gの合計70gから130gです。どちらの定義も日本人の平均摂取糖質量の半分以下です。
ダイエット目的と糖尿病の治療目的では糖質量は変わる
山田悟先生の定義はどちらかと言えばダイエット目的に適しています。1日の糖質量が60gから120g、オヤツで10gの合計70gから130gですので、誰でも簡単に続けることができます。ちなみに私もこの範囲で糖質制限を行っています。
基本的に1日2回食事をしているのですが、朝食は鶏肉とキャベツの炒め物、豆腐半丁、納豆などのメニューですが、1食20g以内の糖質量で余裕で収まっています。
それぞれの糖質を見てみると
〇鶏肉の糖質は
鶏ささみ0g
鶏手羽肉0g
鶏もも肉0g
鶏ひき肉0g
鶏胸肉0g
〇絹ごし豆腐50gの糖質は0.8g
木綿豆腐50gの糖質は0.6g
(豆腐1パック約300g)
納豆50gの糖質は2.7g
ひきわり納豆50gの糖質は2.3g
(納豆1パック45gから50g)
〇キャベツ4分の1(255g)の糖質は8.6g
夜は白米を小茶碗や普通茶碗で1杯食べますので、白米のみで約35gから55gくらいの範囲で糖質を摂っています。おかずは朝食とほぼ同じですので、白米の糖質に12gくらいの糖質が加わります(合計47gから67g)。
細かいことを言うとブラックコーヒーを1日に4杯くらい飲みますので、この分の糖質も加わります。ブラックコーヒー100gには糖質が0.7g含まれていますので、仮に800g飲んだとして5.6gの糖質量です。
朝食と夕食、コーヒーを全て合わせて65gから85gの糖質量ですので、日本人の平均摂取量の3分の1です。これくらいの食事量にすればダイエット効果は絶大です。私は元々太っていないので、痩せたという実感は薄いですが、中性脂肪の数値を見ると実感できます。血液検査を最近しましたが、中性脂肪は46mg/dlでした。中性脂肪の基準値が30から149mg/dlですので、私のお腹にはあまり内臓脂肪はないかと思われます。
また、糖尿病患者であれば1日最大で60gという糖質量を守った方がいいです。一般の人が糖質を1g摂っても1mgくらいしか血糖値は上がりませんが、2型糖尿病の人は1gの糖質で3mg血糖値が上がってしまうので(もちろん、体型にもよりますが)、糖質の量にはシビアになる必要があります。
糖質を減らすことは意外と難しい?
糖質依存性は麻薬中毒とよく比較されるのですが、マウスの実験ではコカインよりも砂糖の方が中毒性が高いことが判明しています。ですので、意思が強い人でない限り失敗する可能性が高いですし、失敗した後のリバウンドも大きくなります。ですので、ダイエット目的の人がいきなり3食ともお米などの炭水化物を抜くことは止めた方がいいと思います。
私がお勧めするのが先ほどお伝えした緩い糖質制限です。緩い糖質制限の場合は1日糖質70gから140gほどです。1日70gは3回食事を食べている人であれば1食だけ白米などの炭水化物を少量食べて(お米であれば小茶碗1杯)、後の2食は肉や魚、野菜をメインにします。
1日140gは3回食事を食べている人であれば2食だけ白米などの炭水化物を少量食べて、後の1食は肉や魚、野菜をメインにします。糖尿病でもない人が糖質制限を行なうのであればとりあえず1日140gから始めればいいです。緩い糖質制限であれば日によって今日は100g、明日は140gと糖質の量も変えることが出来ますので、ダイエット目的の人でも失敗する確率を減らすことが出来ます。
[参考記事]
「糖質制限食で食べてもいい野菜、ダメな野菜」