この記事は30代の男性に書いていただきました。糖質制限を1年間実践し14kg痩せた体験談です。
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私は30歳、170cm体重62kgの中肉中背の男性です。今でこそ人目に晒しても「太ってるね」とは言われなくなりましたが、幼少時、それも幼稚園に通っていた頃から私はやや太めの体形でした。原因は甘いものも、ご飯や麺類といった炭水化物も大好きなこと。母によると、私は幼稚園に通う以前はあまり食べない子供だったらしく、「お菓子でも食べてくれるなら……」と自由にさせていたそうです。
その後は母も食べ過ぎに注意するようになりましたが、時既に遅し、食事が大好きになってしまった私は順調に太り続け、中学生にして身長は163cmで68kg、高校生では73kg程にまで増加してしまい、一度ダイエットを志したもののあえなく失敗。二十歳を過ぎた頃にはお酒を覚え、身長は170cmまでしか伸びなかったにも関わらず、とうとう体重78kgにまで増加してしまいました。人生で最も体重が増えた瞬間です。
この頃にはさすがの私もマズいと思いましたが、全く痩せることができませんでした。極端な食べ過ぎには注意するようになったため78kg以上にはなりませんでしたが、29歳頃まで73kgあたりから78kgの体重を行ったり来たりするようになってしまいました。頑張って運動と食事制限、時には1食カットしてみるなど、今から思えば効果は薄いのに苦しいだけのダイエット方法も試していました。
何をしても身長170cmの平均体重63kgにすら戻すことができない、それどころか60kg台にすら落とせない。結局私は、「意志が弱いうえに太りやすく痩せにくい体質なのかもしれない」、そう思い込むようになってしまいました。
このあたりからテレビやインターネットの特集で糖質制限が取り上げられるようになりました。「健康的にすごく痩せられる!」のような好意的な意見もあれば、「糖質制限は健康を害する!こんなデータも出ている!」のように科学的に否定しようとするような意見まで様々でしたが、なによりも「ご飯や麺はカットしても、食事量全体は減らさなくて良い」、ここが私にとって非常に画期的に思えました。
今まで自分なりにいくつか試したダイエット方法では痩せられず悩んでいた私はとりあえず糖質制限を試してみることにしました。
糖質制限で変えた食生活
糖質制限についてテレビ等で得る情報だけでなく、より詳しく調べてみたところ糖質を制限すると一言で言ってしまうと一切糖質を摂らないようにするものかと思えば、決してそういうものではないことが分かってきました。
一日の食事全体のうち糖質を〇〇gまでに抑えるという考えのもとにメニューを考えればある程度までは摂っても構わない、例えば今までの食事で摂っていた糖質が200gならばそれよりも減らせればそれも立派な糖質制限、といった考え方を取り入れていくことで、無理のないメニューを考えることに成功しました。
この際私が注意した点は、「1食のお米を半分にする等ではなく、摂らないと決めた食事は完全に摂らない。お米を摂ると決めた食事は摂る」「夕飯は本来糖質をカットすべきだが、付き合いで不可能な場合は昼の糖質カットに変更する等、柔軟に対応する」ということです。
糖質制限に関すること以外にダイエットの基本として、食品を十分によく噛むことも重要だと思います。しっかりと決めたことさえ守れば割と適当でも大丈夫なところが糖質制限ダイエットの良いところだと私は思います。
では私の1日の食事の一例を書きます。
【朝食】
スクランブルエッグ(卵1個使用)
糖質量1.4g
ベーコン2枚
糖質量ほぼ0g
チーズ1個
糖質量0.1g
野菜(キャベツ100g)
糖質量3.4g
コーヒー1杯
糖質量0.7g
【昼食】
コンビニのフライドチキン2個
糖質量24.4g
or
コンビニのサラダチキン2個
糖質量1~2g
野菜サラダ
糖質量6g
麦茶1杯
糖質量0g
【夕食】
知り合いと飲み会のため糖質制限をやや緩和
甘くないハイボール3杯 12g
唐揚げ1皿 10g
サラダ(トマト抜き)10g
刺身小皿盛り合わせ 8g
大雑把に計算して1日の食事のうち、糖質の合計が1日90g程度までならば許容範囲としています。重要なのはどの食品にどれくらい糖質が含まれているのか、糖質が多めの食品の代用品としてはどの食品が糖質制限に向いているのか(例:ビールや日本酒よりもハイボールやウイスキー、焼酎を飲むと糖質の大幅なカットになる)、等々を大まかにで良いので把握しておくことです。文部科学省の「食品成分データベース」で糖質量を調べられます。
間食、夜食が食べたくなった時
屋内にこもってパソコンの前で仕事をしていることが多い私ですが、屋内というのは買い溜めしてある食品の誘惑が多いものです。特に糖質制限を始めたばかりの頃は無性に甘いものが食べたくなったりしました。
そうした時には朝食用に買いだめしてあったチーズのセットから1つ取り出して食べたり、冷凍食品の唐揚げを2、3個レンジで温めて食べました。味を濃厚にするために唐揚げにマヨネーズをかけたりすることも。
それでもどうしても甘いものが食べたい時、そういう時は甘いお菓子の中でも糖質が低めのソイジョイ(種類によって違うが10g前後の糖質量)を食べるようにしました。こうした経験から、糖質が高いから甘いお菓子はNGと決めつけてしまうのではなく、その中でも自分が好きなお菓子の中で糖質が低いものは何かを調べておくと良いと思いました。
糖質制限の成果
このように、やや緩めの糖質制限を半信半疑ながら実行してみたところ、驚くことに2週間もする頃には効果が現れ始めました。開始時には75kg程度あった体重が2kgほど減っていたのです。
それからは週に一度は体重計に乗るようにしました。今週は糖質が減らせたな、と思った日には実際に体重が落ちているのでやる気の継続が簡単だったのです。また、お菓子もたまには摂っても良いというのも、自分を甘やかしてしまいがちな私にとっては相性が良かったのでしょう。半年後には75kg→66kg程に、1年後には14kg減の61kgになり、とうとう自分の身長170cmの平均体重以下にまで落とすことに成功しました。
さらに数か月後の現在、こんな風に過ごしています
61kgになった後は、1日90gの糖質の制限をかなり緩く、「糖質が高めのお菓子は控える、ご飯や麺類はおかわりしない程度」にまで変更しました。既に糖質制限ではないですが、糖質を意識している状態です。しかし糖質制限生活の中で体質が改善されたのでしょうか、数か月が経過しましたがせいぜい63kgくらいまでしか増加しなくなりました。
一度ここまで痩せてしまえば着られる服装の幅が広がり、散歩や運動なども行いやすくなり、昔を思えば大幅に健康的な生活サイクルを送ることができるようになったと思います。
自らの経験から、糖質制限は無理なく、運動のために時間を取ることができない人には素晴らしいダイエット法だと、自信をもってお勧めできます。