同じ重量の炭水化物を食べても血糖値が上がりやすい食材と上がりにくい食材があり、それを数値化したのがGI値です。炭水化物は糖質と食物繊維に分けることができるのですが、糖質の含まれる量は食品によって様々です。
「GI値が高い食品」だと血糖値が早く上がり、「GI値が低い食品」だと血糖値がゆっくり上がります。基準はGI値が70以上で高GI、55以下が低GIと定義している場合が多いです。例えば白米のGI値は89、玄米は62で、血糖値は白米の方が速やかに上がります。このように同じ食材でも精製されている方がGI値は高くなります。
他にも小麦を精製したものが小麦粉ですが、小麦関連食品のGI値は非常に高いです。例えばうどんはGI値が62、パンは75あります。
GI値の調べ方
GI値の調査で有名なのがシドニー大学ですが、「GI database」でおおよその食品のGI値は調べることができます。例えばお米ですが、種類が多数ありGI値も様々です。
日本のサイトに載っているGI値はほとんどが間違えていますので、興味があるのであればシドニー大学の「GI database」で調べましょう。ただし、英語なので、米であれば「rice」と入れて検索をします。
GI値への過度な過信は危険
実はGI値というのは健康の人を対象に作られていますので、糖尿病の人がGI値を参考にして食品を選んでもあまり意味がありません。
先ほどの例では白米と玄米はGI値が違いますが、糖尿病の人にとっては「どちらも急激に血糖値が上がる」ということになりますので、GI値は参考になりません。
また、健康な人でもGI値を調べて食品を選ぶというのは現実的ではなく(面倒)、「炭水化物はGI値が高いから血糖値が上がりやすい」という認識くらいで大丈夫です。
GI値が高い食品が名産地である県では
香川県は「うどん県」がキャッチフレーズですが、うどんの消費量が全国1位です。それに伴い糖尿病の人も多く、平成26年度の糖尿病による受療率(1日に病院を訪れる人の数)は全国2位です。徳島県も糖尿病患者が多いのですが、原因は砂糖の消費量が多いからです(徳島市保健センターによると全国平均の2倍から3倍)。
糖尿病を減らす対策としては、糖質の摂取量を減らすことしかありません。3食の内に1食でもいいので、お米やパンを抜いてみる。それだけでも糖質の摂取量は相当減ります。白米茶碗1杯で重さは150gくらいですが、これを食べると約55gの糖質を摂ることになりますので、1回食べないだけでこれだけの糖質を減らすことができるわけです。
うどんはシンプルなかけうどんでも糖質は60gくらい、ラーメンも70gくらいと相当高いですので、まずは1食だけでいいのでオカズだけの食事をしてみることをお勧めします。
[糖質制限食の基準]
〇厳しい糖質制限の1日の糖質摂取量は60g以下(1食20g以下)
〇緩い糖質制限の1日の糖質摂取量は70gから140g(1食23.3gから46.6g)
〇日本人の1日の糖質摂取量は300g前後
[参考記事]
「糖質制限で納豆や豆腐は食べても大丈夫?」