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糖質制限ダイエットを実践中でも食べることができるケーキ

 

 糖質制限ダイエットを実践している時には通常、ケーキは食べません。もちろん、どのダイエットでもケーキは食べません。

 ケーキってどれくらいの糖質量があるのかご存知ですか。「日本食品標準成分表2015」によるとショートケーキ(70g)の糖質量は30gくらいです。もう、これだけで厳しい糖質制限食の1食分の糖質量を超えています。もちろん、いくら糖質量が制限の範囲以内だとしてもケーキだけでは栄養が偏るので、ケーキだけという食事はあり得ません。

 しかし、これは「通常のケーキ」の場合であって、糖質が少ないケーキは食べることはできます。今回、私は糖質の少ないケーキを通信販売で買ってきて、実際に食べてみました。その名は「おたるダイニング」の「苺ショートケーキ [春限定]」です。冷凍で送られてきたので、イチゴがまだ凍っています。

 肝心の糖質量ですが、下の写真にある通り、4.7gです。通常のショートケーキの糖質量が30gで、こちらは4.7gですので、この差は約25gです。糖質量が4.7gであれば、おやつに1つ食べても問題はありません(緩い糖質制限の場合には)。

 例えば緩い糖質制限を実践している人がいれば朝40g、昼40g、夜40g、おやつ5gで食べたとしても125gで糖質量は収まります。緩い糖質制限では140g以内に糖質量を抑えればいいので、4.7gくらいの糖質を含むケーキを食べても大丈夫です。

 ただし、厳しい糖質制限を実践している人は食べない方がいいですね。厳しい糖質制限は1日60g以内の糖質しか摂れないので、できるだけ3食の食事で糖質を摂った方がいいです。

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このケーキの糖質量が少ない理由

 「おたるダイニング」の「苺ショートケーキ [春限定]」の糖質量がなぜ少ないのかは原材料を見ると分かります。糖質制限ダイエットでよく使われている材料が多いです。

クリーム、卵、いちご、乳等を主要原料とする食品、豆乳、エリスリトール、大豆粉、バター、小麦たんぱく、加工デンプン、乳化剤、甘味料、ゲル化剤、トレハロース、香料、安定剤

①一番、原材料として入っているのがクリームですが、クリームは牛乳の脂肪分を取り出して作られていますので、約50%が脂肪です。クリームの糖質量は100g当たり3gくらいですので、低糖質食品と言えます。

②次に多く入っている原材料は卵ですが、全卵の糖質量は1つ当たり0.2gです。これも微々たる糖質量です。

③次にイチゴですが、乗っているイチゴはすごく小さいので、恐らく10gくらいかと思います。イチゴ10g当たりの糖質量は0.7gです。これも微々たる糖質量です。

④そして豆乳ですが、豆乳100g当たりの炭水化物は3.1gで、糖質は2.9g、食物繊維は0.2gです。

⑤このケーキの甘みは砂糖ではなく、エリスリトールを使っているのですが、これは「糖アルコール」という種類です。もちろん、糖質の一種です。エリスリトールは血糖値を上げない、虫歯菌が食べることができない、代謝をしないで体外に排出されるという性質があり、糖質制限食では良く使われています。

 「苺ショートケーキ [春限定]」の糖質量「4.7g」はエリスリトールも含まれた数値ですので、砂糖を多く使って4.7gのケーキを作った商品と比べると、血糖値の上がり方が違います。

⑥そして、大豆粉も入っていますが、100g当たりの糖質量は10gを少し超すくらいです。小麦粉の糖質量は100g当たり70gを超えるので、同じ粉でも糖質量がかなり違います。大豆粉は糖質制限のパンなどに良く使われています。

⑦バターの8割が脂質ですが、糖質はたったの0.2%くらいです。通常、ケーキにはバターの代わりとしてマーガリンやショートニングが使われているケースが多いので(調達ココストが安いから)、「おたるダイニング」は原材料にこだわっているのが分かります。

 マーガリンやショートニングは狂った油と言われていてトランス脂肪酸がたくさん含まれているので、食にこだわっている会社では絶対に使いません。もし、使っていたとしたら怪しんでください。

⑧小麦たんぱくについてはこのサイトでは説明済みなので、改めで書きませんが、だいたい大豆粉と同じくらいです。

小麦たんぱくとは文字通り、小麦からタンパク質を取り出したものですが、糖質は0gではありません。商品によって違いますが、小麦たんぱく100g当たり8gから10gくらいの糖質が含まれています。

「ホットケーキミックスの糖質はどれくらいあるのか」

⑨加工デンプンが入っていますが、澱粉は糖質がすごく多いです。小麦とコーンの澱粉は95%が糖質です。しかし、重量的には少ししか入っていないので、ケーキ全体の糖質量にはそれほど影響はありません。加工デンプンは甘みを出す為ではなく、増粘剤として使われています。

 原材料の説明は以上ですが、下の写真を見るとなぜ糖質量が少ないのかが分かります。そうです、生地の部分がすごく少なく、クリームが多いということです。クリームが一番多く使われていると先ほど書きましたが、クリームの糖質量は100g当たり3gです。

 それに対して生地の材料である大豆粉などは100g当たり約10gです。材料の糖質量が少ないのもそうですが、使う材料のバランスも考えて作られているのです。

このケーキの味は

 最後に肝心の味の感想を述べておきますが、一言でいうと「普通のショートケーキと同じくらい美味しい」。私が食べた限り、甘みが弱いということもなく、ごく一般的なショートケーキと同じです。

 糖質制限を実践して2年ほど経ちますが、この間、ケーキを食べた事は1回もありませんでした。ですので、今回、食べた「苺ショートケーキ [春限定]」が特別、美味しく感じただけかもしれませんが、恐らく甘党の人でも満足できる味になっているのではないかと思っています。ぜひ、糖質制限ダイエットを実践中の方は一度食べてみてください。

[参考記事]
「糖質制限食でも食べられるパン[おたるダイニング編]」

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