まず基礎知識として満腹感とはどのような状態なのかを説明します。満腹感は主に以下の2つのルートで得られています。
①食べ物を食べると胃が膨らみますが、この時、胃壁にある迷走神経(第10脳神経)にその刺激が伝わります(迷走神経は胃の蠕動運動を促したり、胃液の分泌に関わっています)。
この迷走神経は脳に繋がっているのですが、その情報(刺激)が脳の満腹中枢に伝わると満腹感を得ることができます。
②糖質を摂ることで血中にブドウ糖(血糖値が上昇)が増えますが、このブドウ糖は脳内にも流れていきます。このブドウ糖が満腹中枢を刺激して、満腹感が得られます。
以上、2つの作用で満腹感が得られるのですが、糖質制限の場合には②の効果があまり期待できません。
私の経験から
私は緩い糖質制限を実践しているのですが、実際、満腹感を得られているかどうかを説明していきます。私は1日2回食事をしているのですが、朝が完全な糖質制限食で、夜は通常の食事を食べています。
朝食のメニューは鶏肉を200gから300g、野菜(キャベツ、レタスなど)、豆腐か納豆。夜のメニューは白米か玄米(小茶碗1杯)、肉(主に鶏肉)もしくは魚、野菜、豆腐か納豆、ワカメ入り味噌汁を食べます。
なぜ、肉の中で鶏肉を主に食べているのかと言えば糖質が全く含まれていないし、WHOが鶏肉は発癌の危険性がないと発表していますので、他の肉より鶏肉を食べるようにしています。また、味付けに砂糖やソースを使ったり、甘いジュースを飲むことはありません。
ですので、1日で摂る糖質は緩い糖質制限の糖質上限値140g以下に完全に収まっています。
この食事内容を知り合いに説明すると「こんなんで満腹感が得られるのか」と質問されたのですが、私の場合は満腹感は得られていません。
と言うか、満腹感がないように食事の量を調整しています。「腹8分目」くらいが健康に良いとされていますので、これを守っています。
私の場合、食事は1日2回ですので、夕方くらいには多少の空腹感を感じますが、3回食べれば糖質制限食でもお腹が空いた感覚はなくなります。もし、どうしても糖質制限をしていてお腹が空く場合には糖質が少ないオヤツを食べればいいだけです。
糖質制限の第一人者である山田悟先生の糖質制限は
〇3食の食事で糖質を60gから120g、オヤツで10g
合計70gから130g
という基準です。
ですので、オヤツで10gくらいの糖質は摂っても大丈夫です。そうはいっても、なるべく糖質が少ないオヤツを食べるに越したことはないので、例えばチーズがいいでしょう。「雪印の6pチーズ」の1ピース当たりの糖質は0.2gですので、糖質は極少量です。
その他には糖質制限を実践している人の中では種実類を好んで食べている人も多いです。アーモンドを50g食べてとしても4.6gの糖質量ですので、オヤツには丁度いいのでしょう(アーモンド1粒当たりの重量は1gくらいです)。
[参考記事]
「糖質制限食(低炭水化物食)における糖質1日の必要量」