「糖尿病 サプリ」と検索すると上部の広告枠に多くのサプリメントサイトが掲載されています。これらのサイトで売っているサプリは医薬品ではないので「糖尿病に効果があります」とは薬事法上言えませんが、明らかに糖尿病を意識して商品開発しています。もちろん、その商品が糖尿病に効果があるかどうかは別にしてです(笑)
ある食品が糖尿病に効果があるかどうかを確認するためには臨床試験が必要になりますが、その費用は軽く億を超えます。ですので、その辺の小さな企業が医薬品に近いレベルで商品開発をするのは不可能です。小さい企業に出来るのは「いかに売れそうなコピーライティング」を書けるかどうかです。
糖尿病予防サプリは効果あるの?
今、糖尿病に効果があると匂わせるサプリは多数ありますが、大きく分けて2つに分けられます。
①食物繊維の効果で血糖値の上昇を抑えるもの。例えば食物繊維を多く含まれている菊芋で作ったサプリを飲めば血糖値が下がりますなど食物繊維が多く含まれている食品から作られているサプリです。
実際には血糖値が下がりますとは言えませんので、涙ぐましい努力で文章を書いています(笑)あるサプリの説明文を読んでいる時に思わず吹き出してしまうほど笑えたコピーがありました。
「食物繊維が1袋に30000mg含まれています」
ゼロが多いと効果があると感じてしまう少しおバカさん向けのコピーですが、30000mgって30gです。30000mgを1か月で飲むわけですので1日1g計算になります。これで1か月5000円です(1日170円程度)。私ならスーパーでキャベツを買ってきて50g食べます。これで約1gの食物繊維が摂れます。50gなんて外側の葉を1枚程度です。金額で言えば10円くらいでしょうか(笑)
ですので、食物繊維をサプリから摂って血糖値を下げるなんている考えは止めてください。サプリには必ず保存料的な成分が含まれているので、健康的にも怪しい。だったら、野菜をむしゃむしゃ食べた方が金銭的にも健康的にも一番ベストです。
ちなみに1日に推奨される食物繊維の量は約20gですが、ほとんどの日本人は足りていません。
②もう一つがインスリンの働きを活性化させるというもの。アイスプラントという野菜に含まれるピニトールという成分がインスリンのような働きをして血糖値を下げると言う。大豆にも含まれていますが、アイスプラントよりもかなり少ないです。
ピニトールが含まれていてるサプリの販売ページを見ると食後ではなくても好きな時に飲んでもいいそうです。では、炭水化物をたくさん食べて、その後にピニトールが含まれているサプリを飲めば血糖値が上がらないのかといえばそれは無理です。
もし、ピニトールがインスリン製剤のように即効性があるのならば医薬品に既になっています。糖質制限食の第一人者の江部先生はこのピニトールについて「この成分については知らないけど、糖質制限をやっている人には必要ないね」と言っています。まさしく、この言葉はずばり的を得ています。
血糖値を気にしているのに、サプリで何とかしようとするのは間違えていると思いませんか。だったら、初めから糖質の摂取を減らせばわざわざ月に5000円も出して、サプリを買うこともないわけです。
こういう簡単なことが分からない人は「食物繊維が30000mg含まれています」という言葉に騙されてしまうのです。あとはモンドセレクション金賞ですって宣伝文句にも気を付けてくださいね。モンドセレクション金賞は15万円くらい払えば買えます(笑)こんなこと言っていいのか分かりませんが、本当です。皆さんには騙されて欲しくないので、あえて暴露させていただきました。
[参考記事]
「糖質制限食での食物繊維の役割と食べる順番について」