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癌に効果の高い食事法「ケトン食」とは

 

 ケトン食とは簡単に説明すると「糖質を極限まで減らした食事法(糖質制限の究極版)」です。このサイトを運営している私も糖質制限をしていますが、1日の糖質量は100gくらいです。それに対してケトン食は40g以下です(後ほど説明します)。

 そして、基本的に、ケトン食はダイエットとしてではなく、治療食として使われています。例えばです。今回、この記事を書くにあたって、「ケトン食ががんを消す」を読みましたが、ケトン食を食べて治療をしていた「末期癌」18人のデータが載っていました。

 それによると
完全寛解5人

癌の30パーセント消失2人
癌の進行が抑制8人
悪くなった3人
です。

 このように糖質制限はダイエット法としては有名ですが、癌の治療にも使われているのです。

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そもそもケトン体とは

 ケトン食のケトンとは「ケトン体」のことです。ケトン体はブドウ糖の代わりになるエネルギーのことです。

 一般的な食事の糖質量は全体の60%を占めています。ですので、通常はこの糖質をエネルギーに変えて体を動かしています。

 ですが、ケトン食は糖質量を極限まで減らす食事法ですので、食事から摂り入れる糖質量だけでは足りません。ですが、その時にための仕組みは体に備わっています。ブドウ糖がなくなると皮下脂肪を分解してケトン体を作り出し、これをエネルギー源として利用するのです。

 もう一つ、体内のブドウ糖が足らなくなった時の仕組みがあります。人体には糖新生という機能も備わっていて、ブドウ糖が足らなくなると筋肉などのタンパク質などからブドウ糖を作るの仕組みが備わっているのです。ですが、皮下脂肪があるかぎり、糖新生は抑制されるので、食事からタンパク質や脂質を摂っていれば筋肉が減るなどの問題は生じません。

なぜ癌治療にケトン食?

 なぜ癌治療にケトン食が使われるのか。理由は2つあります。

[1つ目]
 癌細胞は通常の細胞よりもブドウ糖を多く摂り込む能力があるのですが、これが癌の餌になっているのです。人間でも食べすぎると太りますが、癌細胞も同じです。国立がん研究センターのデータを見ると、糖尿病患者の癌発生率はそうではない人と比べて高いのですが、これも血中の糖質の過多が影響している可能性があるそうです。

 ですので、食事から摂り入れる糖質量を減らせば癌の餌が無くなり、増殖ができなくなるのです。

 ここで癌細胞はケトン体を使えないのかという疑問が生じますよね。答えは「あまりケトン体を利用することはできません」。「あまり」と書いたのは、癌細胞も多少はケトン体を使っているからです。ですが、その使用量は3割程度です(「ケトン食ががんを消す」より)。

[2つ目]
 なぜ癌治療にケトン食が使われるのかの二つ目はケトン体自体にも癌を抑制する作用があるからです。「ケトン食ががんを消す」によると、ケトン体の作用により癌抑制遺伝子が働くようになるそうです。

ケトン食の糖質量は

 一般的な糖質制限の1日の糖質量は

〇厳しい糖質制限の1日の糖質摂取量は60g以下(1食20g以下)

〇緩い糖質制限の1日の糖質摂取量は70gから140g(1食23.3gから46.6g)

 それに対してケトン食の糖質量1日80g以下です。さらに癌の治療食として使うのであれば1日40g以下です。1食で約13gの糖質しか摂れません。

 これだけ糖質量が少なくなると、当然タンパク質と脂質が多くなります。癌の治療のためにケトン食を食べるのであれば、EPAを含む魚を中心に食べ、お肉はそこそこに控えた方が良いです。なぜならWHO(世界保健機構)が牛や豚を食べすぎると癌の可能性が大きくなると言っているからです。鶏肉だけは大丈夫ですが、抗生剤やホルモン剤などが多く使われているので、多少高くても良い肉を購入してください。

 EPAは癌の増殖を抑える効果がありますが、魚の種類で言えば
まいわし
まぐろ
さば
まだい
ぶり
サンマ
に多く含まれています。

 お魚と同時に野菜、海藻、納豆、茸もバランスよく食べてください。1日40g以下の糖質量ですので、麺類、お米、パンなどの糖質の多い食品は食べられませんが、「糖質ゼロ麺」などの糖質の入っていない食品を活用するといいです。糖質ゼロの食品はスーパーでも普通に売っていますので、通販で買わなくても大丈夫です。

ケトン食はダイエットではない

 ケトン食はあくまで治療食として捉えてください。確かにダイエット食として食べれば痩せることは痩せますが、長い間続ける食事法ではありません。

 なぜなら、ケトン食のような極端な糖質制限を続けていると膵臓のインスリン分泌能力が弱くなるので、病気治療だけに使った方がいいです。長期の病気治療の際にケトン食を摂り入れる場合には1週間に1回など定期的に炭水化物を取り入れるようにしてください。この辺りの事も「ケトン食ががんを消す」に書いてありますので、ぜひご覧ください。もちろん、ケトン食を治療食として食べるのであれば医師の指導の下行なってください。

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